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【特許】出願審査請求料の引き下げ [知財コンサルティング]

特許の審査請求料(特許庁印紙代)が引き下げられる予定です。平均的な特許出願で、25%の減額になるようです。

· 改正政令の施行日(平成23年8月1日)以降にされる審査請求手続に対して改正後の料金を適用
· 改正政令の施行日より前に納付すべき審査請求料は改正前の料金(旧料金)を適用

とのことで、引き下げ後の審査請求料の適用を受けるために、審査請求のタイミングを今一度検討すべきです。
また、平成23年8月1日以降は、無駄な印紙を貼らないようにしましょう。

キャプチャ.JPG

上記新旧料金表は、下記特許庁WEBページより引用しています。
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/tetuzuki/ryoukin/shinsaseikyu_kaisei.htm

椿特許事務所
弁理士TY

印紙税法の「無体財産権」の範囲 [知財コンサルティング]

無体財産権に関する契約書に貼る収入印紙の額や、印紙税のかかる文書に当たるかどうかについては、印紙税法に規定されています。

財産権に関する税金は適切な支払いをし、不必要な支出をなくすようにしましょう。
また、経営を安定化させるため、節税も心がけましょう。

以下、国税庁HP
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/inshi/08/06.htm
より転載しています(覚え書きのため、下線は引用時に付与したもの)。

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【照会要旨】

 第1号の1文書として無体財産権の譲渡に関する契約書が掲げられていますが、この無体財産権の範囲等について説明してください。

【回答要旨】

 第1号の1文書(無体財産権の譲渡に関する契約書)は、無体財産権そのものの権利を他人に譲渡する場合の契約書であり、無体財産権を利用できる権利(実施権又は使用権)を他人に与えたり、その与えられたところの無体財産権を利用できる権利をさらにそのまま第三者に譲渡したりする場合の契約書は、これには当たりません。

 無体財産権という用語は、一般に物権及び債権を除いたところの財産権として用いられていますが、印紙税法では、特許権、実用新案権、商標権、意匠権、回路配置利用権、育成者権、商号及び著作権の8種類のものに限って無体財産権ということにしています(第1号文書の定義欄参照)。

 したがって、ノウハウなどこれ以外の無体財産権については、これを譲渡する契約書を作成しても、課税文書に該当しないということになります。

 印紙税法上の無体財産権の内容は、次のとおりです。

(1) 特許権
  特許権とは、特許発明を独占的排他的に支配する権利で、設定の登録により発生します。したがって、特許法(昭和34年法律第121号)第66条《特許権の設定の登録》の規定により登録されたものが特許権ということになり、未登録のものや外国法に基づくものは、特許権には該当しません。
 なお、「特許権として登録された場合には譲渡する」ことを内容とする契約書は、特許権そのものの譲渡を約する(予約又は条件付契約)ものですから、第1号の1文書(無体財産権の譲渡に関する契約書)に該当します。

(2) 実用新案権
  実用新案権とは、実用新案を独占的排他的に支配する権利で、設定の登録により発生します。したがって、実用新案法(昭和34年法律第123号)第14条《実用新案権の設定の登録》の規定により登録されたものが、実用新案権ということになり、未登録のものや外国法に基づくものは含まれません。

(3) 商標権
  商標権とは、商標を独占的排他的に使用する権利で、設定の登録により発生します。したがって、商標法(昭和34年法律第127号)第18条《商標権の設定の登録》の規定により登録されたものが、商標権ということになり、未登録のものや外国法に基づくものは含まれません。

(4) 意匠権
  意匠権とは、工業上利用できる意匠を排他的に支配する権利で、設定の登録により発生します。したがって、意匠法(昭和34年法律第125号)第20条《意匠権の設定の登録》の規定により登録されたものが意匠権ということになり、未登録のものや外国法に基づくものは含まれません。

(5) 回路配置利用権
  回路配置利用権とは、半導体集積回路の回路配置に関する法律(昭和60年法律第43号)第3条《回路配置利用権の設定の登録》の規定により、登録されたものをいいます。

(6) 育成者権
  育成者権とは、種苗法上の品種登録を受けている登録品種及び当該登録品種と特性により明確に区別されない品種を業として排他的に利用する権利で、品種登録により発生します。

(7) 商号
  商号とは、商人の氏、氏名その他の名称のことです。商号の登記は第三者への対抗要件にすぎませんから、登記のない商号も商号に含まれます。

(8) 著作権
  著作権とは、文芸、芸術、美術の範囲に属する著作物を独占的排他的に支配する権利で、文書等を著作することにより発生します。著作権の登録は第三者への対抗要件にすぎませんから、登録のない著作権も著作権に含まれます。

(注) 現在では著作権の範囲が広まり、コンピュータ・プログラム等についても著作権に含まれています。

【関係法令通達】

 印紙税法別表第一(第1号文書)、印紙税法基本通達別表第一第1号の1文書の10~18
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insizeihou別表第一.JPG


**補遺**

「印紙」を用いた課税方法は、1624年のオランダに遡る(税務職員、ヨハネス・ファン・デン・ブルックの発明(発案)によるもの)。納税の有無がひと目でわかる、という効果がある。

おそらく、歴史を最も大きく動かしたのは、1765年にイギリスがアメリカ(当時の植民地)に課した「印紙法」である。

この法律では、契約書、証書をはじめとし、新聞、許可証、トランプのカードまで、およそ日常出回るほとんどの書類に印紙を貼ることが義務付けられた。特に、当時の市民の娯楽であったトランプに対しては、当時の金額で10ポンド(馬一頭ほどの金額)が課税された。また、印紙の偽造には容赦なく死刑が言い渡されるなど、厳しい法律であった。

これを端緒にアメリカのイギリスへの不満が爆発し、ボストン茶会事件などを介して、アメリカ独立戦争が始まることとなる。


椿特許事務所
弁理士TY

「役に立つ知的財産権」の「取得」 [知財コンサルティング]

特許出願や商標出願を行う目的のほとんどは、「役に立つ権利(知的財産権)」を「取得する」ことです(もちろん、他社による権利化を阻止することなどを目的とする戦略的な出願もあります)。

ここに、「役に立つ権利」とは、事業を模倣から堅く守ってくれる権利、ライセンス料を狙える権利、他社が使いたくなるような権利、将来の交渉を有利に進めるための権利を示し、「取得する」とは、実際に特許査定や商標登録を得ることを指します。

「役に立つ権利」となるかどうか、権利を「取得する」ことができるかどうかは、出願書面の記載内容、中間処理の技術などに左右されます。

一般的に、両者は天秤の両端に位置することが多く、両者とも重視するバランス感覚が、知的財産の実務には必要不可欠です。

すなわち、

(1)いくら権利を取得できても、それが役に立たない(他人が見向きもしない、侵害回避が容易、立証しにくい、そもそも誰も必要としない)ものであれば、取得の意味がありませんし、

(2)一方で、役に立つ権利を狙ったとしても、その権利を実際に取得できなければ、絵に描いた餅であり、何の意味もありません。

このような考えをベースに、出願や中間処理(拒絶理由への対策)の方針を決定してゆく必要があります。

提出する出願書類、意見書、補正書の内容で権利を「取得する」ことができるか、また、その権利範囲で「役に立つ権利」となるのか、の判断を行うには、様々な知識(法律、審査基準、裁判例、技術の知識など)と、様々な経験(実務経験、交渉の経験、社会経験)と、能力(交渉能力、時代の動向を見据える能力)とが必要とされます。

判断が困難である場合や、どのような方針で行くべきかのさじ加減で悩む場合には、じっくりと時間をかけて、知識と経験のある専門家と相談することが望ましいと思います(ここで時間と労力がかかったとしても、本当に「役に立つ権利」を「取得する」ことができるのであれば、その投資は決して無駄ではないと思います)。


椿特許事務所
弁理士TY

第43回大阪インターナショナル・ギフト・ショー [知財コンサルティング]

2010年3月10日、11日、マイドームおおさか(大阪市中央区)にて、「第43回大阪インターナショナル・ギフト・ショー春2010」が開催されました。筆者も仕事上でお世話になっている方からお誘い頂きましたので、ありがたく参加させて頂きました。

ギフトショー.jpg

ショーのテーマは、「日本で出会おう、景気浮揚のスグレモノ」とのことで、会場にはたくさんの「スグレモノ」たちが展示されていました。

会場は、

A おしゃれ雑貨&ビューティーフェア
A1 天然石ゾーン
B インテリア雑貨フェア
C ファンシー&ホビーフェア
D ブライダル&メモリアルギフトコーナー
E プレミアム&インセンティブフェア
F デザイナーズ&クリエイターズゾーン
G インポートギフトフェア

のゾーンに分けられており、国内外の多くの出展者、流通関係者で賑わっていました。

会場では、各種の新らしい商品やサービスを見ることができました。筆者は日頃、特許、実用新案、意匠、商標といった新しい商品やサービスに関する仕事に携わっているだけに、大変に参考になり、また様々な面で勉強になりました。

ショーの詳細は、
http://www.giftshow.co.jp/osakagiftshow/43oigs/
をご覧下さい。

会場を回ってみて思ったのですが、やはり、新しい機能を有する商品や、新しいデザインの商品や、オリジナリティーの高い商品・サービスは見ているだけで楽しく、人の心をキャッチするものです。そして、そのような商品に「特許出願中」、「意匠出願中」、「実用新案登録」などの表示があれば、第三者としては、それらを模倣しにくいものです。

商品・サービスの効果的な宣伝広告の一環としてショーへの展示を、また、自社で販売する商品の模倣品を防ぐために、特許などの出願を考えることは、有意義なことであると思います。

特許など、知的財産権による商品の保護ができずに模倣品が流通する環境になると、価格、品質、ブランド力による自由市場での競争となります。

模倣を防ぐことにより初めて、市場における商品流通量のコントロールや、価格の維持が可能となります。そこで得られた利益が次の新商品の開発に結びつくことで、よい方向に向かうスパイラルが形成されている会社は、元気もよく、見ていて気持ちのよいものでした。

また、マーケティングにおいて、ニーズを捉えたよい商品・サービスの開発・提供を行う活動と、それを世の中に周知させる活動(宣伝広告、営業)との両者は、企業活動を行う上でともに重要な両輪であり、両者とも重要視すべき事項です。そして、それらをうまく両立させるためには、組織のマネジメントがうまくいっていなければなりません。

本当によい商品・サービスを開発・提供し、「こんなにいい商品・サービスなので、みんなに使ってもらいたいし、それを世の中に広めて世の中を良くしたい」、という意思の下に行われる営業活動や宣伝広告は、「商品・サービスの内容はどうでもよいが、どんな手段を使ってでも自分のためにとにかくそれを売りたい」という意思の下に行われるだけの営業活動や宣伝広告と比べて、モラル、士気、効率、成果、その企業の永続性や行く末など様々な面への影響に関して、格段の違いがあることを意識しなければなりません。
(もちろん、サービス業である特許事務所が提供するサービスにおいても同様のことが言えます。)


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よい発明とよい明細書 [知財コンサルティング]

特許戦略を成功させるためには、「よい発明」を生み出すことと、「よい明細書」を作成することとの両者が必要です。本日は、その点についてお話しします。

通常、特許を得てそれを活用するために、以下のプロセスをたどります。

(ア)発明(アイデア)誕生・発掘 → (イ)明細書等作成(書面化) → (ウ)特許出願 → (エ)中間処理(拒絶理由対応) → (オ)登録料納付 → (カ)特許取得 → (キ)権利の活用(自社製品保護、ライセンス)

一般に、上記(ア)は「発明者」(研究開発者、アイデア提供者、開発会議出席者、「必要は発明の母」の状況にある方など)によってなされ、上記(イ)は、弁理士によってなされます(もちろん、能力のある「発明者」は、上記(イ)のプロセスにも関与することができますし、能力のある弁理士は、上記(ア)のプロセスにも関与することができます)。

上記(ア)おける「よい発明」としては、時代を先取りしている発明(アイデア)、ちょっとしたことではあるが多くの人が使いたくなるアイデア、将来の世の中や我々の生活を変えることとなるような発明、地球環境問題や人類の課題を解決する発明、体の不自由な方の不自由を取り除く発明、事業を模倣から堅く守ってくれる発明、ライセンス料が多く稼げる発明など、様々なカテゴリーがあります。

よい発明が生まれたとしても、特許庁での発明の審査は、あくまでも上記(イ)のプロセスで書面化された、明細書等に基づいて行われます。また、特許権の内容や効力が及ぶ範囲も、書面化された明細書等に基づいて画定されます。

すなわち、上記(ア)のプロセスでいくらよい発明が誕生しても、上記(イ)のプロセスにおいて、「よい書面化」ができなければ、せっかく誕生した発明が台無しになってしまいます。

逆に、(イ)のプロセスにおいて付加価値のある「書面化」ができれば、誕生した発明はよい方向に育ってゆきます。

付加価値のある「書面化」とは、発明をその原理から捉えてそれを漏れなく記載すると共に、発明を異なる側面から見てそれを記載すること、発明や実施例の更なるブラッシュアップを行い、実施例・変形例を充実させてゆくなどの作業です。また、発明に比較的近い先行技術が見つかった場合には、発明と先行技術との差異が明確になるように、特許請求の範囲などを記載しなければなりません。

さらに、新たな先行技術が将来に見つかる可能性を考えて、特許請求の範囲を将来うまく補正・訂正するための事項を明細書には記載しておく必要があります。

このような作業により、権利行使・ライセンスに耐えうる明細書やクレーム(模倣を防ぐことができる「強い明細書」(よい明細書))が作成されます。また、このような作業から新たな発明が生まれ、上記(ア)にフィードバックされることもあります。

「よい明細書」の作成は、それ自体が1つの技術であり、経験と知識(法律知識、裁判例の知識、科学技術などの理科系知識、審査基準の知識、中間処理、ライセンス交渉、訴訟などの実体験、文章の作成技術、本人の注意深さなど)が必要とされる作業です。また、明細書作成を行う者の能力差が、最終結果物に明確に現れる作業です。

特許は財産権であり、また、それは事業や会社を唯一無二のものとする上で極めて重要な財産です。「よい発明」の創設を狙い、また、その価値を高める「よい明細書」の作成を追求することで(「よい発明」と「よい明細書」の両者の観点を見据えて、価値ある特許出願を行うことで)、将来の事業の成功がサポートされてゆくものと思います。


椿特許事務所
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